現代では和食だけでなくイタリアンやフレンチ、中華など多国籍な料理を食べると思いますが、必ずと言っていいほど必要なのが『油』です。
日本で油と言えば、サラダ油を使ってる家庭も多いと思いますが、海外では主にオリーブオイルを使用します。
僕も海外滞在中はよくオリーブオイルを使用していたので、その時に正しい選び方や美味しいオイルについて勉強しました。
正直海外と比べると、日本のスーパーなどで売られているオリーブオイルはかなり低品質です。
そして日本では「偽物のオリーブオイルが出回っている」という話まであるので、ぜひ本物のオリーブオイルを使ってほしくて記事にしました。
せっかく健康にも良い物だからこそ、正しい知識・選び方を知ったうえで本物のオリーブオイルを選ぶようにしましょう。
オリーブオイルの基礎知識
まずはオリーブオイルの基礎知識から学んでいきましょう。
意外に知らないことが多いので、健康にこだわりがある方はぜひ確認してくださいね♪
オリーブオイルが健康に良いと言われる理由
オリーブオイルが他の油と大きく違うところは、原料が果肉から得られるということです。
ほとんどの食用油は種子から作られる為、その工程で加熱・処理精製などが必要になりますが、その代わりに植物本来が持っている風味や効用も失われてしまいます。
しかしオリーブオイルの場合、オリーブの果肉をそのまま使用しているので、精製の必要性も無く風味や効用が自然そのものに近い。
そして脂肪酸の75%がオレイン酸である為、酸化しにくく、酸化を防ぐビタミンEやポリフェノールが豊富に含まれており、人体に負担の少ない油の一種なのです。
また不飽和脂肪酸(オレイン酸)などの成分は、医学的効果が科学的に証明されていて、「リノール酸」「リノレン酸」「抗酸化物質」が、バランス良く配合されています。
オリーブオイルの種類と特徴
オリーブの果実のみから作られるものであることから、化学薬品の使用や加熱処理などを行いません。
このような過程によって得られるものを「バージンオイル」と呼び、その中でも酸度が1%以下であり、欠点がなく、最高品質の風味を持つものが「エクストラバージンオリーブオイル」です。
以下それぞれの違いをまとめました。
- 【エクストラバージンオリーブオイル】… 酸度1%以下の最高品質
- 【バージンオリーブオイル】… 化学薬品・加熱処理無し
- 【精製オリーブオイル】… バージンオイルを精製した物
- 【ピュアオリーブオイル】… 精製&バージンをブレンドした物
なのでオリーブの香りを楽しみたい場合はエクストラバージン。
炒め油(加熱)などに使用される場合や風味を必要としない場合はピュアというように、調理の仕方によって使い分けて頂くとより違いが分かるでしょう。
オリーブオイルの加熱温度
植物油や動物脂を過熱すると加水分解を起こし、「遊離脂肪酸」と「グリセリン」に分解されます。
そしてグリセリンがさらに加熱されると酸化して、神経&肝臓細胞にダメージを与える危険物資に変化するのですが、この物質が様々な病気の原因を作り出すと言われています。
しかしオリーブオイルの場合は、加熱による酸化に強く、180℃で使用してもほとんど酸化しません。
揚げ物に使用した場合でも、他の油脂は素材の中に浸透しやすいですが、オリーブオイルは中へ浸透せずに油っぽくならない特徴があります。
これは過度の油の摂取を避けることにも繋がり、健康的で安心して食べることができるのです。
オリーブオイルのメリット・デメリット
ではオリーブオイルの基礎を理解して頂けたら、摂取するメリット・デメリットを確認していきましょう。
どの食品にも良い部分と悪い部分があるので、それらを踏まえたうえで正しく選ぶのが失敗しないコツだよ♪
オリーブオイルの有効成分
オリーブオイルのメリット
コレステロール値を下げる
コレステロールを下げる効果があり、動脈硬化・心筋梗塞の予防などさまざまな生活習慣病予防に◎
ダイエットに効果的
腸内環境を整え、インスリンの分泌量をコントロールし、糖が脂肪へ変わる量を調整してくれることから、太る原因を排除し、ダイエット効果も期待できます。
老化防止・白髪・抜け毛
高い抗酸化作用があるため、活性酸素除去による老化防止、美肌、美髪などに効果的です。
便秘解消に役立つ
オレイン酸には腸を刺激し排便を促す効果があり、体調に合わせてそのまま飲むことで整腸作用があります。
オリーブオイルのデメリット
カロリーオーバーにより太る
健康に良いオリーブオイルですが結局は油なので、過剰摂取すればカロリー過多により、太ったり高コレステロールの原因になります。
毎日少しずつ長期的に摂取するのが◎
劣化しやすい
基本的にオリーブオイルを保存する際には、直射日光を避け、暗い所で保存しておけば開封後1~2年は問題ありません。
その為、本来は暗い色の瓶に入って売られていますが、透明の瓶やプラスチック容器に入っている商品は劣化しやすいので、なるべく早く使い切りましょう。
※この事に関しては下記で詳しく解説しています。
偽物のエクストラバージンオイルを買ってしまう可能性も
基本的にオリーブオイルを購入するなら、エキストラバージンオイル以外を買ってはいけません。
なぜなら市販で売られている商品のほとんどが品質の基準を無視した物であり、健康的な効果が無いだけでなく、既に酸化してしまっていて人体に悪影響を及ぼす可能性もあります。
※詳細は下記で詳しく解説しています
日本で販売されているほとんどが偽物!?
日本では多くのエキストラバージンオリーブオイルが販売されていますが、それが世界基準で見た際に全ての商品が本物ではありません。
それは世界と日本では、”エキストラバージンオリーブオイルの基準が大きく異なる”ことに理由があります。
世界各国では多くの国々が加盟してる「IOCの基準」により、オリーブオイルを区分けして販売されており、これは世界基準の本物を販売する為の許可証みたいなものです。
でも日本だけはそこに加盟せず「JAS(日本農林規格)の基準」により販売されているのです。
そこで分かりやすいのが「エキストラバージンオイルの酸度の基準値」です。
- IOC … 100gに対して酸度0.8%以下
- JAS … 100gに対して酸度2.0%以下
このように酸度の基準値が世界と日本とでは大きく違うことが分かりますよね。
通常世界各国では、この酸度0.8%以下に入らないものは「ピュアオリーブオイル」に分類されます。
でも日本では酸度を2.0%まで広げてある為、世界基準では通用しない商品をエキストラバージンオイルとして販売できてしまうカラクリが存在するのです。
更に日本基準で問題なのが、基準をクリアできなかったエキストラバージンオイルと、他のオイルをブレンドして基準を越えることができれば、エキストラバージンオリーブオイルとして売り出すことが可能に。
こうなってくると日本の基準がいかに曖昧で、何を信じて購入すればいいのか分からなくなりますよね。
これらの理由から、日本では偽物とも言えるオリーブオイルが蔓延しやすいシステムが整っていること。そしてユーザー自身で正しい知識を持って、商品を判断する目を持つことが非常に重要になってくるのです。
オリーブオイルの正しい選び方
ではどうやって本物・偽物を見分ければいいのでしょうか?そういった方に最低限確認してほしい項目が5つあるので、一緒に確認していきましょう。
①遮光性の高いボトルに入ったもの
光に弱いエキストラヴァージンオリーブオイルは、必ずと言って良いほど遮光性が高いボトルに入っています。
太陽光どころか部屋のライトでも劣化すると言われているぐらいなので、透明なビンやプラスチックに入ってるものは避けた方が良いでしょう。
②酸度が0.8%より低いもの
ボトルの表記に、
- acidity 0.1~0.2
- acid 0.2
と書かれている商品を買うようにしましょう。表記の無いものや、正確に分からない場合は買わない方が◎
③1ml=3円以下の商品はダメ
エキストラバージンオリーブオイルとして認められるオイルは本当にわずかなので、販売される生産数も多くありません。
最低でも、1mlが3円以下のものは買わない方がいいでしょう(例:500ml=1500円以下)
④コールドプレス製法で製造されたもの
高温で抽出されたオイルは栄養成分が少なく、風味も良くありません。
更にトランス脂肪酸が発生している可能性もあるので、非加熱か30度以下で処理されたものを選ぶようにしましょう。
⑤品評会での受賞歴があれば尚更◎
国際エクストラバージンオイル品評会での、受賞歴があるものなら一番信用できます。
プロのソムリエたちが選び抜いたオイルですから、間違いなく高品質な本物の商品なので安心して口にすることができます。
★成分偽装オリーブオイルに要注意★
過去に本当は食用ではないオリーブオイルを細工し、販売したという事件がありました。
イタリアで色を付ける為に猛毒の硫酸銅を添加したなどで、アメリカと日本で数千トンが販売されており、強い毒性を持つことから注意勧告が出ています。
要注意メーカー
- ベルトーリ
- サッソ
- カラペリ
- ピエトロ・コリチェッリ
- サンタ
- アンティーカ
- バディア
- プリマ・ドンナ
安心安全&本物のオリーブオイルを紹介
では最後に、これらの注意点を踏まえた上で市場の高評価を獲得している、最高品質のオリーブオイルを紹介します。
たまたまなんですが、調べていたら実際に僕が海外滞在中に愛用していたものが日本で販売されていたので、比較的リーズナブルで高品質な商品をお求めの方に特にオススメしたいオイルです。
フシコス
特徴&メリット
- 最高級のエキストラヴァージンオリーブオイルが生まれるギリシャクレタ島産
- 国際基準の酸度0.8%以下より遥かに低い0.27%
- 瓶よりも遮光性の高い缶を使用
- 業界では珍しい絞らずに4ヶ月もの間ひたすら待つ伝統的な手法
- 栄養価が高く、酸化しにくいコロネイキ種を使用
- エグミが一切なくフルーティーな口当たりで初心者でも食べやすい
匠 OLIVE ISLAND
特徴&メリット
- 日本シェア90%を誇る小豆島産
- 完全手摘み作業による丁寧な選別
- 酸度0.1~0.2程度
- 国際オリーブオイルコンテスト受賞
- 劣化しにくい瓶の容器を使用
- フルーティーな中にもスパイシーさが残る風味
コブラムエステート
オーストラリア滞在中に料理に使っていたオイルで、オーストラリア国内を始め、世界各国での受賞歴がある最高品質のオリーブオイルです。
風味豊かでクセもなく、色々な料理にも使いやすいのが特徴。また殺虫剤不使用の環境で栽培し、安心安全かつ、酸度は0.2%という超低酸度。
また酸化しにくいノズルを採用していて、こぼれにくい設計にもなっているなど、コスパが良いオリーブオイルをお求めなら買って損はしない商品ですよ♪
まとめ
今回はオリーブオイルの特徴やメリット・デメリット、そして偽物を買わない為の正しい選び方について解説させて頂きました。
普段の料理によく使うし、健康にも良い物だからこそ正しい知識を持って選ぶことが大切です。
市販で売られている物の多くが安いのは、それだけの理由があるからであって、本物はそれなりの価格が付けられています。
なのでぜひ騙されないで本当に良い物を使うようにしてくださいね。
では今回は以上になります。読んで頂きありがとうございました。
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