皆さんはぶどうは好きですか?
甘酸っぱくて美味しいので、食べ始めるとついつい止まらなくなってしまう…そんな方も多いと思います。
そんな魅力的なぶどうですが、実は健康や美容、ダイエットに効果的なことはご存知でしょうか。
特に女性にとっては嬉しいビタミンやポリフェノールをたくさん含んでいるので、旬の時期はぜひ積極的に食べてほしいところ。
そこで今回は、ぶどうが持つ効能や、正しい選び方・食べ方について解説していきましょう。
ぶどうの基礎知識
ぶどうの歴史は古く、紀元前3000年頃のヨーロッパでは既に栽培が行われていて、主にワインの為に生産されていました。
そこから大航海時代が始まることでアフリカや南北アメリカ、アジアへとヨーロッパ人が移住するようになり、それがきっかけで世界各国に原産国が誕生することに。
ただ地域によって土壌や気候が異なることから、ぶどうの甘味や香りに変化が起き、そこからワイン以外に、ジュース、生食用と分かれていくことになります。
日本では鎌倉時代初期に現在の山梨県で栽培が始まるのですが、一年を通して雨が多い為、乾燥地帯を好むワイン生産はことごとく失敗し、生食用が主流に。
世界のぶどう生産量における71%がワイン、27%が生食用、残りの2%がレーズン生産用として栽培され、世界最大のぶどう生産国は中国であり、イタリア、アメリカ、スペイン、フランス、トルコ、チリと言った順番になっています。
日本におけるぶどうの旬の時期は8~10月で、主に巨峰・デラウェア・マスカットなどの生産量が最も多いのが特徴。
ちなみにぶどうの品種は世界中に10,000種類以上もあると言われており、様々な人種を超えてたくさんの人に愛される果物の一つなんですね。
ぶどうの「種あり」と「種なし」の違い
ぶどうの「種あり」と「種なし」の違いは、ジベレリンという植物ホルモンによる処理を行っているかどうかで分けられています。
ジベレリンは農薬として浸漬や噴霧散布等をし、種無しブドウの生産、果実の落下防止、成長促進などに用いられることが多い。こうした操作をジベレリン処理という。「ジベ処理」と略することも多い。
一般的に「種あり」が通常の栽培方法であり、受粉することで子房の中に種子ができ、膨らんで実として形成される。
しかし「種なし」の場合、受粉の工程が無く、手作業で房の一つ一つにジベレリン処理を行う為、非常に手間がかかる栽培方法になります。
国内においては「種なし」の方が食べやすく、需要が多いことから、スーパー等で販売される商品のほとんどが「種なしぶどう」です。
ぶどうの効能
老化防止&美肌効果
ぶどうには植物由来の抗酸化物質「ポリフェノール」が多く含まれており、老化防止や美容に役立ちます。
その中でもポリフェノールの一種「レスベラトロール」という成分は、細胞の酸化を防ぎ、肌トラブルの改善、血流の改善、血糖のコントロール、生活習慣病の予防に効果的です。
また別のポリフェノールの一種「プロアントシアニジン」という成分は、ポリフェノールの中で最も抗酸化作用が強いことが知られており、動脈硬化予防、大腸がん予防、糖尿病合併症予防、白内障予防、胃潰瘍予防、筋肉疲労予防にも◎。
これらの成分はぶどうの種の部分に多く含んでいるので、生で食べるよりもワインから摂取する方が効果が期待できます。
病気になりにくい体へ
ぶどうに含まれるポリフェノールの一種「レスベラトール(別名:長寿遺伝子)」は、発ガン性やアレルギーに対する抑制効果があり、他にも動脈硬化、肥満、糖尿病などにも同等の作用があることが解明されています。
更に別のポリフェノールの一種「タンニン」は腸内環境の改善に役立ち、「カリウム」や「マグネシウム」は利尿作用がある為、老廃物の排出、むくみ予防に◎。
このように豊富なポリフェノールを含んでいることで、病気の原因である酸化(活性酸素)を抑え、新陳代謝を高めてくれることから、むしろ若返りとしての効果が期待できます。
ぶどうの食べ過ぎは太る?→逆に痩せる!
まず結論から言わせて頂くと、ぶどうを極端に食べ過ぎない限り太ることはありません。
カロリーは粒の大きさにもよりますが、一房あたり80~180kcal程度で、糖質に関してもデラウェアが一房で約20g、巨峰は約45gと、果物の中では比較的カロリーも糖質も少なめなんですね。
もちろん糖質制限を徹底している方は食べない方がいいですが、糖質は体のエネルギー源として、果糖は脳の栄養に必要である為、そもそも極端な糖質制限が危険と言う意見もあります。
なのでダイエットをしている方でも適度に摂る分には問題ないというのが正しい認識です。
ぶどうがダイエットに効果的な理由
ぶどうに含まれるポリフェノールは、食後の血糖値の上昇を緩やかにする為、太る原因であるインスリンの分泌量が少なくて済み、脂肪の蓄積を抑える効果があります。
またポリフェノールの一種である、「プロアントシアニジン」や「カテキン」は血流を良くし、腸内環境改善にも効果的です。
腸が元気になれば、食べ物の分解・消化・吸収が良くなり、便秘解消、血流が良くなることによる体温上昇、消費エネルギーと深い関係のある基礎代謝も上がります。
その結果、脂肪が燃焼しやすく、太りにくい体へと変化させてくれるのです。
ぶどうがダイエットに効果的だからと言って、食べ過ぎは禁物だよ!
目安として一日当たり10粒程度、ワインであれば1~2杯に抑え、軽い運動と組み合わせることで効果を倍増させることが可能です♪(※飲酒の後の運動は厳禁)
効率良く影響補給!ぶどうの正しい食べ方
ではぶどうの栄養を効率的に摂取するにはどのような食べ方が最適なのでしょうか。→答えは「皮ごと食べること」です。
実はぶどうに含まれる栄養の大部分が果皮に集中しており、正確に言えば実と皮の間の部分が最も重要。
なので皮ごと食べれるぶどうを選び、綺麗に洗ったうえで美味しく頂きましょう。
ただ果物の中でもトップレベルに農薬使用量が多いという事情もあるので、気になる方は農薬除去剤(野菜洗浄剤)などを使用してから食べることをおすすめします。
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季節関係なく食べるならレーズンがおすすめ
レーズンは別名”干しぶどう”と呼ばれており、保存の効くドライフルーツとして季節関係なく食べることができます。
またエネルギーチャージに役立つ果糖が摂取できることはもちろん、生のぶどうと比べて5倍のカリウム、腸内環境改善に役立つ水溶性・不溶性食物繊維、疲労回復や血液の栄養補給に必要な鉄分などを豊富に含んでいます。
更に持ち運びしやすいので外出時にも食べれるし、おやつや小腹が空いた時に手軽に口にできるのも◎。
日常的にポリフェノールを摂取するならワインがおすすめ
ワインの製造に必要な発酵や熟成により、美容やアンチエイジング、動脈硬化予防に役立つポリフェノールが豊富に溶け込んでいます。
また抽出する際に種や皮も含めて丸ごと圧縮する為、実は生で食べる以上の栄養分を効率的に摂取できるのです。特に白ワインよりも赤ワインの方がおすすめ。
ポリフェノール含有量の多いサプリメントを活用
子育てや仕事で忙しい方、手軽にポリフェノールを摂取したい方にはサプリメントを活用するのも有りです。
もちろん新鮮な生のぶどうやワインと比べて、即効性や吸収率に多少の差はありますが、日常的な栄養補助として利用する分にはとても効果的。
特にポリフェノールの一種である「アントシアニン・クロロゲン酸・ケルセチン」などを豊富に含むベリー系の果物を使ったサプリメントがおすすめです。
美味しいぶどうの見分け方
房に付いている軸が綺麗な緑色
ぶどうの房に付いている軸が綺麗な緑色であるかを確認するようにしてください。
枯れて茶色になっている物は鮮度が落ちている証拠であり、すぐに傷んでしまって日持ちしない可能性があります。
ツヤ・果皮の色
甘くて美味しいぶどうは果皮の色が濃い黒っぽい色味になっており、表面もツヤツヤしています。
またマスカットなどの黄緑色の品種に関しては、黄色に近い方が甘味があるのでおすすめ。
果皮の白い粉
ぶどうの果皮に白い粉が付いている物は、実の水分が飛ばないように蓋をしている状態であり、美味しさや鮮度を保つ役割があります。
ただ物によっては、一部の実だけに白い粉が付いている商品もある為、房全体を確認してから購入するようにしましょう。
まとめ
今回はぶどうの効能や、正しい選び方・食べ方について解説させて頂きました。
世界中の人達に愛されるぶどうは、”畑のミルク”と言われるほど栄養価が高いことが分かっており、実際に薬の代わりとして使われてきた歴史もあります。
特に女性にとっては嬉しい美容やダイエットにも非常に向いている為、毎年8~10月頃の旬の時期は積極的に食べてほしいと思います。
それ以外の時期はレーズンやワインで補って頂き、ビタミンやポリフェノールの効能を堪能してくださいね。
では今回も読んで頂きありがとうございました。
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