秋と言えば過ごしやすい気候や、美しい紅葉を見れるのが魅力ですが、何よりも食べ物が美味しい季節ですよね。
この時期にしか採れないお魚・野菜・果物など、ついつい食べ過ぎて太ってしまう方も多いのではないでしょうか。
その中でも特に「柿」に関しては非常に栄養価が高く、”医者いらず”と言われる程、健康や美容に役立つ成分を豊富に含んでいます。
ただ見た目が華やかではないし、日本で生活していれば毎年食べれることから、特に気にしていない方も多いかと思います。
そこで今回は、柿の魅力や効果・効能に関して、そして美味しい柿の選び方を解説していきましょう。
柿の基礎知識
柿の原産は日本を含めた東アジアであり、元々日本から欧米に渡った為、「kaki」という名前で売られています。(※地域による)
収穫は早ければ8月中旬頃から始まり、本格的に収穫期を迎えるのは10月中旬から11月にかけて。店頭に並ぶのも大体これぐらいの時期からです。
柿の品種は全部で1,000種近くあると言われており、大きく分けると「甘柿」「渋柿」「不完全甘柿」に分類されます。
甘柿の特徴
- 渋みがほぼ無い
- 甘味が強い
- 富有柿・次郎柿が有名
- 品種は20種類程度
渋柿の特徴
- 渋みが強い
- アルコールなどで渋抜きをして出荷
- タンニンを豊富に含む
- 平核無・富士柿が有名
不完全甘柿の特徴
- 種が多い
- 甘味が強い
- 筆柿が有名
私達がよく口にする甘柿の種類は20種類程度しかなく、有名どころの「富有柿」「次郎柿」なら皆さんもご存知ではないでしょうか。
生産量に関しては和歌山県が全国1位。次いで奈良県、福岡県と続きます。
有名な柿の品種を紹介
柿の種類を全部紹介してもキリがないので、誰もが知る有名な品種を3つ紹介していきましょう。
富有柿(ふゆうがき)
最も流通量が多く、甘柿の代表格とも言える富有柿は、岐阜県で誕生した品種です。食感が柔らかくて甘味が強い為、子供から大人まで好まれるのが特徴。
現在は岐阜県・和歌山県・奈良県・福岡県など全国各地で栽培されており、店頭に並ぶのが11月~12月上旬頃です。
次郎柿(じろうがき)
次郎柿は静岡県原産の完全甘柿で、非常に糖度が高く、カリッとした固い食感が特徴です。このまま食べてももちろん美味しいのですが、食感を活かしてサラダや、生ハムとの相性も抜群。
作付面積の広さは愛知県が一位で、静岡県、東京都と続き、旬の時期は10~12月頃になります。
市田柿(いちだがき)
市田柿は干し柿に適した品種で、長野県で古くから栽培されている完全渋柿です。元々甘味が強いですが、1ヶ月ほど干すことで更に甘味が増し、糖分の結晶で白くなるのが特徴。
干し柿は栄養が凝縮され、ビタミンや食物繊維が豊富なことから、おやつにも最適。また焼き菓子に混ぜたり、クリームチーズと一緒に食べるのもおすすめ。
柿は色々な品種があっても、そのほとんどが店頭に並ばなかったり、限られたお店にしか置いてないので、興味がある方はネットで調べて色々試してみてね♪
ただ見た目が大抵一緒なので、購入する前に甘柿・渋柿・不完全甘柿のどれに当てはまるのかを必ず確認するように!
柿に含まれる豊富な栄養素
ここからは柿に含まれる栄養素や、効能に関して解説していきましょう。
健康だけでなく美容にも効果的な成分が盛りだくさんなので、その魅力をぜひ知って頂きたいと思います。
ビタミンC
柿に含まれるビタミンCの割合は成分全体の70%以上にもなり、みかんの約2倍、キウイフルーツと同等の含有量です。
ビタミンCには抗酸化作用がある為、体を酸化させる活性酸素を抑える働きや、シミ・シワ・くすみ・吹き出物など、様々な肌トラブルの原因を除去する作用があります。
また、イライラやストレスの緩和、免疫力アップ、発ガン性を抑える効果も期待できます。
ビタミンB群
柿にはビタミンB1,B6が多く含まれており、糖質の消化・吸収を促したり、タンパク質をエネルギーに変えて血液や筋肉の生成を手助けする役割があります。
特に普段からアルコールの摂取量が多い方や、美容を気にする方、口内炎や貧血気味で悩んでいる方は積極的に摂るようにしましょう。
タンニン
柿に含まれるタンニンは渋みや苦みなどの成分であり、抗酸化作用が強く、活性酸素を除去する働きがあります。
またタンニンはポリフェノールの一種であり、ワインの20倍の含有量である為、抗菌・解毒・虫歯予防・口臭予防に効果的です。
他にも血糖値の急激な上昇を抑える役割や、体臭予防にも効果があることで、シャンプーや化粧品などにも使われています。
β-カロテン(ビタミンA)
柿は、色鮮やかな果物や緑黄色野菜に多く含まれる「β-カロテン」が豊富で、皮膚や粘膜の再生、免疫機能を正常に保つ効果があります。
特にのど・鼻・目などの粘膜を丈夫にする為、風邪をひきやすい方やドライアイの方に効果的です。
カリウム
カリウムは体内の浸透圧を調整する役割で、血圧を下げる効果や、塩分摂取量のコントロール、むくみ解消に役立ちます。
食物繊維
食物繊維は野菜や果物に多く含まれており、高血圧・糖尿病・動脈硬化・大腸ガンのリスクを抑える働きがあります。
また食後の血糖値の上昇を抑え、腸内環境を改善することから、免疫力向上・ダイエットにも効果的です。
柿を食べる事による効果・効能
柿に含まれる栄養素に関して理解して頂けたら、次にどんな効能があるのかを解説していきましょう。
便秘解消
柿には、水溶性食物繊維の「ペクチン」とポリフェノールの一種である「タンニン」を豊富に含んでおり、どちらも整腸作用を促して便秘解消にとても役立ちます。
ただタンニンを摂取し過ぎると、便を固め過ぎてしまう作用があり、逆に便秘が悪化する可能性もあるので注意してください。
高い美容効果
柿に含まれる「ビタミンC」はコラーゲンの生成を促し、美肌・美白効果、肌トラブルの改善に役立ちます。
肌のくすみやシミの原因となるメラニン色素の生成を抑え、腸内環境の改善、高い抗酸化作用による老化防止に効果的です。
風邪予防
豊富に含まれる「ビタミンCやビタミンA」は、高い抗酸化作用と疲労回復効果があり、風邪の予防に役立ちます。
また腸内環境を改善することで免疫力アップにも役立つ為、体質改善を根本的にしたい方にも効果的です。
二日酔い緩和
昔から”二日酔いには柿が効く”と言われており、柿に含まれる「ビタミンC・タンニン・カリウム」がアルコールの分解を促してくれます。
ビタミンCとタンニンは血液中のアルコールを除去する働きをし、カリウムは尿として体から排出する役割を持ちます。その為、二日酔いを早く改善したい時に効果的です。
おすすめの食べ方・選び方
美味しい柿の見分け方
美味しい柿を見分けるうえで、大切なポイントは下記の通りです。
- 手に持って重みを感じるもの
- 柔らか過ぎないもの
- ヘタが果実に張りついて隙間が無いもの
- 葉が4枚揃っていて緑がかっているもの
- 全体的に濃いオレンジ色のもの
- うっすらと白く粉を吹いているもの(ブルーム)
柿の保存方法
そのまま放置すると、だいたい2~3日で柔らかくなってしまうので、新鮮な状態をキープする為にもヘタの部分を保湿する必要があります。
柿はヘタから呼吸しており、ここから内側の水分を蒸発しているのです。なので下記の方法で保存すれば、約2~3週間は持たせることが可能になります。
- 水を含ませたコットンを柿のヘタの部分に当てる
- ヘタをラップで覆う
- ヘタの部分を下にした状態で袋などに入れて冷蔵庫で保管
柿の美味しい食べ方
柿の美味しい食べ方は、やはりそのまま食べるのが旨味を最大限に活かすことができます。
完熟度によって食感と甘味が変わってくる為、シャキシャキ感を味わいたい方は先ほど紹介した保存方法で、柔らかいのを好む方は室温でそのまま保存しましょう。
その他に干し柿もおすすめ。生柿よりビタミンCの含有量は少ないですが、代わりに糖分は約4倍、カロテンは3倍、特に食物繊維を豊富に含んでおり、保存食としても最適。
おすすめの干し柿
またサラダに和えたり、パンとの相性抜群の手作りジャム、柿プリンなど、様々な料理にも活用できる為、GoogleやYoutubeで検索しながら、色々試してみてくださいね♪
まとめ
今回は、秋の味覚「柿」の魅力や、食べることによる効果・効能について解説させて頂きました。
健康に良い食品であることはもちろん、美容に効果的な成分をたっぷり含んでいるので、特に女性の方は積極的に食べて頂きたいですね。
ぜひ秋には生柿を、そしてそれ以外の時期には干し柿を日常に取り入れてみてくださいね。
では読んで頂きありがとうございました。
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