この記事を読まれている大半の方は「毎日シャンプーする派」だと思います。
しかし、実はシャンプーを毎日すればするほど髪がボロボロになり、頭皮の嫌な臭いを発生しやすくなることはご存知でしょうか。
もちろん髪の状態や肌質にもよりますが、適度な皮脂を残しておくことで、髪と頭皮を保護する役割があるため、実は毎日洗う必要がないと言われているのです。
そこで今回は、美容師である僕がおすすめする湯シャンの効果や、正しい洗い方について皆さんとシェアできればと思います。
この記事の信頼性
- 美容師歴15年
- 自分・妻の実体験
- 洗い方やコツを説明
夫婦で「湯シャン」を始めたきっかけ
【※この記事を読む前に】
最初にお伝えしておきますが、「湯シャン」が効果的なのは間違いありません。
ただし、人によっては皮脂が多くてベトつきが気になるとか、臭いが強くなったというケースもあるため、全ての人に同じ効果がある訳ではないことをご了承ください。
僕自身、美容師を15年ほどやってきたため、基本的にはシャンプーを毎日するし、人にも勧める派でした。
美容師は髪や頭皮のスペシャリストであり、常時最新の情報を勉強しているし、お客様にも正しい頭の洗い方を説明する義務があると思っています。
しかしある時、男性のお客様が来店し、衝撃の話を耳にすることになります。それが「湯シャン」との出会いです。
最初は半信半疑で話を聞いていたものの、実際に髪を触ると一切ベトつきがなく、臭いも全くない。むしろ髪がツヤツヤしていて、頭皮をマイクロスコープで確認しても健康そのもの。
更にはシャンプーにお金をかけずに済むので経済的にもメリットが大きい。。
「あれ、僕達美容師が信じてきたシャンプーの効果とは一体なんだったのだろうか。。」
じゃあ、まずは自分自身で試して検証してみよう。次に妻にお願いしてどんな結果が出るのかやってみよう。それ以来、シャンプーに対する考え方は180度変わることになります。
3年間「湯シャン」を続けて分かったメリット
まず結論から言わせて頂くと、夫婦ともにやってみて本当に良かったと感じています。
シャンプーを使っていた時と比べて夕方になってもベトつきを感じなくなり、頭皮特有の臭いも軽減。
また適度に皮脂が残っているからか、髪のまとまりも出て手入れがしやすくなったので、朝のスタイリングにも時間をかけなくて済むようになりました。
ではこれらのメリットも踏まえて、「湯シャン」をやってみて良かったことを下記にまとめました。
【メリット①】髪にハリ・ツヤ・コシが出る
僕自身、年齢と共に髪のハリ・コシが無くなってきて、トップのボリュームが出ないのが気になっていましたが、湯シャンを始めてから明らかな違いを感じています。
まず、ドライヤーでスタイリングをする際、形が決めやすくなったこと。次にワックスなどを付けた後でも、しばらくするとペタッとなってしまうのが、夕方まで崩れにくくなりました。
また、髪のキューティクルが整うせいかツヤツヤ感が増し、天使の輪が際立つようになったと妻も喜んでいます。
【メリット②】頭皮の臭いが軽減する
シャンプーに含まれる合成界面活性剤により、頭皮が元々持っている保護機能(油分)を根こそぎ洗い落とすことで、元の状態に戻そうと余計に皮脂が分泌してしまいます。
更に、頭は髪の毛によって通気性が悪いことから、雑菌が繁殖しやすく、皮脂の酸化とともに臭いを発生してしまうのです。
つまり適度な皮脂は残しておく必要があり、洗浄力が強過ぎるシャンプーは、髪や頭皮にとってあまり良くないと言えます。
確かに妻が頭皮の臭いを気にするタイプで、湯シャンを始める前と後では、特有の臭いが明らかに軽減されたのを実感しています。
【メリット③】抜け毛が減る
頭皮を健康に保つことで髪の毛のハリ・コシが出るのはもちろん、毛根にも良い影響を与えるため、抜け毛が減り、太くて濃い髪の毛が生えてくるようになります。
僕達も実際に試してきて実感していることですが、髪の毛のボリュームが出たのは、湯シャンを始める前よりも抜け毛が減ったことが理由ではないかと思っています。
【メリット④】トリートメントがいらない
健康な頭皮から分泌される皮脂であれば、嫌な臭いは一切せず、自然でまとまりのあるツヤをキープできるため、基本的にトリートメントも必要ありません。
もちろんカラーやパーマなどで髪の毛が傷んでいる方は、トリートメントをしないとダメージが進行してしまいますが、ナチュラルなスタイルであれば特に使わなくても十分美しい髪を維持できます。
【メリット⑤】節約に効果的
シャンプーにもたくさんの種類があり、安いものは数百円から、高いものだと数千円もする商品が販売されています。
特に毎日頭を洗う人にとってはコスト面を気にしている方も多いでしょう。
湯シャンであれば使うのはお湯だけですし、後で詳しく解説しますが、整髪料を使った時だけ石鹸を使用するため、節約にも効果的なんです。
【メリット⑥】時間短縮になる
湯シャンは、頭を洗う時間の短縮になることはもちろん、髪のまとまりが良くなるため、朝のスタイリングに時間をかけなくて済むようになりました。
特に剛毛で癖毛の妻は、朝起きてから30分ほど髪のセットに時間をかけていたのに、湯シャンを始めてからは10分以内に終わらせることができています。
「湯シャン」のデメリット
では次に、湯シャンをやってみて分かったデメリットを解説していきましょう。
良いことばかりではなく、気になる部分もいくつかあるため、試してみて合わないなと思えば元のやり方に戻すようにしてくださいね。
【デメリット①】始めた直後は頭皮や髪がベタつく
湯シャンを始めてから1ヶ月程度までは頭皮環境が慣れていないため、ベタつきやニオイを感じやすく、これが理由で挫折する人が多いと思います。
なので徐々にシャンプーをする頻度を減らし、僕達の場合は「毎日→週2回→週1回→2週間に1回」という周期で徐々にシャンプーしない日を作っていきました。
失敗しないコツは、あらかじめ洗う頻度を決めておくのではなく、お湯で洗い流しても臭いやベタつきを感じた際にシャンプーを使うようにすることです。
この工程を何度も繰り返していると、次第にサラサラの皮脂に不思議と変わっていくため、まず第一段階として「継続」していくことが必要不可欠になります。
【デメリット②】スタイリング剤が使えない
スタイリング剤はお湯だけでは落ちないため、シャンプーなどの洗浄剤を使う必要があります。
特に男性の場合は仕事前にワックスなどでセットする必要があることから、湯シャンを諦めてしまう方も少なくないでしょう。
そこでおすすめなのが「男性であればジェル、女性はヘアオイルやアウトバストリートメント」を使うことです。
男性用のジェルならセットの持続性が良い割に、お湯だけで綺麗に洗い流すことができますし、女性はヘアオイルやアウトバストリートメントを使うことで、自然なまとまりを作りながら髪の毛もケアできるのでおすすめ♪
【デメリット③】洗った後のスッキリ感がない
当たり前の話ですが、シャンプーなどの洗浄剤で洗ってないので、スッキリ感は全くありません。
なのでもしスッキリ感が欲しい時は、後で詳しく説明しますが、頭皮マッサージができるブラシなどを活用すると良いでしょう。
「湯シャン」のコツ&正しいやり方
基本的にお湯で洗い流すだけなので、特別な道具がなくても十分効果を実感することができます。
ただ洗い方のコツや、あると便利な物を利用することで更に爽快感を感じることができるので、ぜひ確認しておきましょう!
洗髪前のブラッシング
頭を流す前に軽く頭皮のブラッシングをしておくことで、皮脂やフケ等を浮き上がらせることができ、汚れが落ちやすくなります。
またブラッシングをした後にすぐ洗髪するよりも、少し半身浴をして頭皮から汗がじんわり吹き出てから洗い流すと、毛穴に詰まった汚れを根元から洗浄することが可能です。
おすすめの頭皮用ブラシ
熱過ぎないお湯(35~38℃)で頭皮をマッサージしながら洗う
頭皮のブラッシングで浮かせた汚れやほこりを軽くシャワーで流します。
ここからが重要で、頭皮を擦る感じではなく、頭皮を揉みながら毛穴の皮脂を押し出すようなイメージで洗うことが大切です。
またシャワーのお湯をしっかり頭皮に当てることも、皮脂をしっかり洗浄するための重要なポイント。
その際に頭皮のベタつきが気になる、物足りないという方は、ブラッシングの時に使った頭皮用マッサージブラシを使ってゴシゴシするとスッキリ感が増しますよ♪
「手を動かしてマッサージするのが面倒。。」という方におすすめの頭皮ケア用美容機
「頭皮をゴシゴシ洗うのがめんどくさい」という方は、頭皮ケア用のマッサージ機を使ってみよう!
僕達夫婦も愛用しているんだけど、とにかく楽で気持ちいいし、一日の疲れがスッキリして肩こりの解消にも効果がある気がするんだよね。
美容機で有名なReFaだから決して安くはないけど、自宅で極上のヘッドスパを体験したい方にはぜひ試して欲しい商品です♪
お湯だけでは物足りない方は純石鹸で洗おう
湯シャンは非常に効果がありますが、中にはどうしてもベタつきが無くならない、臭いが気になるという方も少なからずいます。
なのでそういった方は、純石鹸を使って洗うようにしてください。
石鹸はシャンプーに含まれる洗浄剤(合成界面活性剤)と比較すると洗浄力が弱く、皮脂を適度に残しながら余分な汚れを洗い流してくれるため、皮脂の量が多い方や敏感肌の方におすすめ。
ここでのポイントは、市販の石鹸ではなく「無添加石鹸」もしくは「純石鹸」を使うこと。これらの違いを簡単に説明すると、「石鹸成分以外の成分が含まれていないか」です。
合成界面活性剤・合成香料・合成着色料などの化学物質が含まれていない「純」なものを選ぶことが大切です。
おすすめの無添加・純石鹸
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石鹸で洗った後はクエン酸で髪の毛のごわつき解消!
石鹸で髪の毛を洗うと、どうしても髪の毛がつっぱった感じになり、ごわつきが気になってしまいますよね。
もちろんトリートメントを使えばサラサラにすることはできますが、せっかくならお湯で薄めたクエン酸を使ったナチュラルなやり方をおすすめします。
作り方は超簡単で、洗面器のお湯に小さじ1/2杯程度のクエン酸を入れて混ぜるだけ。
特に髪の毛が長い方はゴワゴワしていると、この後のドライヤーの時に乾きにくくなってしまうので、石鹸で洗った際にはクエン酸を活用してみましょう。
湯シャン後の乾かし方・スタイリング方法
入念にタオルドライをする
湯シャン後は、タオルドライでしっかり水分を拭き取ることが大切です。
中途半端に濡れたままだと、ドライヤーをやる時間+スタイリングをする時間が増える為、熱風で乾かす時間が増えるほど、髪も頭皮も痛めてしまいます。
頭皮を乾かす→髪の毛を乾かす
ドライヤーを使うコツとして、先に頭皮から乾かすようにしてください。
美容師さんも当たり前のように行っていることですが、先に髪の毛から乾かしてしまうとスタイリング(ブロー)の際に形がつけにくくなってしまうからです。
また頭皮のムレも防げるので、臭いや頭皮トラブルを減らすことにも繋がります。
その後は、ドライヤーの口を髪の毛から20センチ程度離し、頭皮から毛先に向かってドライヤーの風を当て、ブラシなどを使って乾かすようにしましょう。
美容師おすすめのドライヤー
美容師おすすめのヘアブラシ
ドライヤーを使ったスタイリングのコツ
髪の毛が7~8割程度乾いたら、風量を少し抑えてブローをしていきます。
仕上がりの髪型をイメージしながら毛の流れに沿って風を当てつつ、髪がしっかり乾いたらスタイリングを保持させるために冷風で髪を冷やしましょう。
この時に風量は弱でゆっくり冷やすのがコツで、強風でまとめた髪を吹き飛ばさないようにしてください。
最後はアウトバストリートメントやオイルを軽くつけて完了です。
美容師おすすめのヘアケア
男性におすすめの湯シャンのやり方
ここまで、主に女性向けに湯シャン→スタイリングまでお話しさせて頂きましたが、男性の場合、今まで説明してきたように丁寧にやらなくても大丈夫です。
ただポイントとして、石鹸で洗うこと、頭皮を乾かすこと、スタイリングの選び方だけは注意しましょう。
特に普段からワックスを愛用している人は、お湯だけでは落としにくいため、石鹸を使ってしっかり油分を洗い流すことが大切です。
なので湯シャンを始めたい方にはジェルが最適なので、下記におすすめ商品のリンクを貼っておきますね♪
美容師おすすめの整髪料
まとめ
今回は「湯シャン」について解説させて頂きましたが、いかがだったでしょうか。
僕達も最初の頃は疑いの目で見てましたが、実際にやってみて様々な効果を実感しています。
実際に有名人でもあるタモリさんや、福山雅治さんなども湯シャン派のようで、彼らも身体の洗い過ぎは逆効果だと訴えています。
もちろん全ての人に当てはまる話ではないですが、肌に触れるものを厳選することで、様々な肌トラブルや悩みを解決するきっかけにもなるのは事実です。
ぜひ今回の記事を参考にして頂き、新たな発見をご自身で体験してみてくださいね。
読んで頂きありがとうございました。
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